更年期障害

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男性更年期、早めの対策を

■疲れ、睡眠不足 心身の変化感じたら…

 働き盛りの男性で疲れやすい、やる気が起きないなど、これまでとは違う心身の変化を感じたら更年期対策を考えたい。加齢に伴う男性ホルモンの減少は性に関することはもとより、心と体にさまざまな変調をもたらす。ストレス、睡眠不足はリスクを高め、生活のリズムが変わりやすい年末年始は特に気を付けたい。

 ◆20代から減少

 男性ホルモンの代表格で全体の95%を占めるテストステロンは、性欲や性機能の維持をはじめ、骨や筋肉を作って強度を保ち、血液を作る働きがあるほか、認知機能に関与し、判断力や統率力などにも大きな影響を与える。分泌量は20代でピークに達し、徐々に減少する。テストステロンの低下によって起こる男性更年期障害はLOH症候群(加齢男性性腺機能低下症)と呼ばれる。

 泌尿器科医で順天堂大学医学部付属浦安病院の先任准教授、辻村晃さんは「LOH症候群は仕事や運動が以前のようにできないと訴える人が多い。男性ホルモンの低下で精液量や勃起力、性欲が落ちると、やる気や集中力も低下します」という。

 LOH症候群は、筋肉が衰え、疲労感が高まり、男性力の低下を感じさせる。骨密度が落ち、身長が低くなり、汗をかきやすく、ほてり、のぼせ、貧血や皮膚の乾燥のほか、寝付きが悪い、早く目が覚めるなどの睡眠障害も起こる。

 イライラ、怒り、不安、パニックなど精神的コントロールも利きにくくなり、鬱と症状は多岐に及ぶ。表の項目で気になるものがあれば医師に相談したい。メタボリック症候群との関連も指摘されている。

 ◆治療は広い視野で

 辻村さんは男性力の低下をさまざまな病気の予兆と捉えることができるという。「勃起は簡単にいえば陰茎に血液が一気に流れ込むことで起こります。陰茎の動脈は直径1~2ミリ程度で、心臓の冠動脈などは3~4ミリ、頸(けい)動脈は5~7ミリとさらに太い。血流の障害は細い血管から起こりやすく、勃起障害が起きて3年後に心筋梗塞が起こるという報告があります」

 鬱の治療薬には男性ホルモンを低下させるものもあり、広い視野からの治療が必要だ。辻村さんは男性のエイジングケアを専門に行うメンズヘルスクリニック東京(東京都千代田区)でも治療に当たる。30代の受診者も多いという。

 「ある程度の肉体や精神の衰えは当たり前に受け止められ、勃起不全も医療機関にかかっているのはわずか5%と、加齢や一時的なものと看過される傾向が強い。総合的な検査、治療のために心身にわたる変化を医師とよく相談することが大切」と辻村さん。

 検査は男性ホルモン量を調べる血液検査をはじめ心身の負担は小さい。治療は主に注射によるホルモン投与で、専門クリニックでは塗り薬の処方も行われる。

 辻村さんは「男性ホルモンは自制する能力とも関係し、調整力に優れた社会的地位の高い人ほど男性ホルモンの量が多いという報告も多い」と話す。

 ◆年末年始は注意更年期障害 年齢

 男性ホルモンは生活リズムの変化やストレスに影響されやすく、忙しく飲酒の機会も多い年末年始は特に注意が必要だ。

 「男性ホルモンの分泌を促す脳からの指令は睡眠中に出て、朝一番に男性ホルモンがたくさん出ます。まず睡眠をしっかり取る。ストレスも分泌に必要な副交感神経の働きを阻害します。飲酒はほどほどに。運動も大切で、ジョギングや筋肉トレーニングなど軽い負荷がかかるものをやってみましょう。